沖縄のお墓の風習行事④旧盆（旧暦の七月一三日～一五日）について

沖縄の伝統行事、旧盆（旧暦の七月一三日～一五日））は、祖先を敬い、家族の絆を深める重要な儀式として慣習化されています。

旧盆（旧暦の七月十三日から十五日）は、沖縄におけるお墓参りや先祖供養の重要な行事です。沖縄独自の文化と風習が色濃く反映されており、家族や地域社会の絆を深める貴重な機会となっています。

以下に、旧盆についての重要なポイントを三つに分けて説明します。

①旧盆の準備と迎え盆とは？

旧盆の期間中、沖縄の家庭では先祖を迎えるための準備が行われます。まず、家族全員が協力して家や墓地の掃除を行い、清潔な環境を整えます。

特に墓地の掃除は重要で、先祖の霊を気持ちよく迎えるために丹念に行われます。

旧盆の初日である十三日には「迎え盆」が行われ、家族はお墓に集まり、墓前で線香を焚き、供物を捧げます。

これにより、先祖の霊を家に迎える準備が整います。

②旧盆の中心的な行事

旧盆の期間中、家族は先祖の霊を自宅で供養します。家庭内には「ウチャヌク」（仏壇）が設けられ、先祖の霊に対して食事や飲み物を供えます。

　また、仏壇の前で家族全員が手を合わせて祈り、先祖の霊に感謝の気持ちを伝えます。

沖縄の旧盆では、伝統的な食べ物である「サーダアンダギー」（沖縄風ドーナツ）や「ジューシー」（炊き込みご飯）などが供えられ、これらの料理は家族全員で楽しむこともあります。

　　　　先祖と共に過ごす時間を大切にし、家族の絆を深める重要な機会となります。

③送り盆と地域社会の絆

旧盆の最終日である十五日には「送り盆」が行われます。送り盆では、再び家族が墓地に集まり、先祖の霊を見送る儀式が行われます。

これにより、先祖の霊は再びあの世へ帰るとされています。送り盆の際には、地域の人々が一緒に集まり、お互いの絆を深める場ともなります。
地域によっては、エイサーという伝統的な踊りが行われることもあり、これは先祖供養の一環として行われる重要な文化イベントです。

★エイサーの太鼓の音や踊りは、先祖の霊を喜ばせると同時に、地域社会の連帯感を強化する役割を果たします。