高齢の方の生活の場は多様になっています。その中で、シニア向け分譲マンションをご存じでしょうか?
株式会社東京カンテイが2022年7月に発表した「シニア向け分譲マンションの供給動向」によると、
1990年代の物件数は全国で946戸でしたが、2000年代に入り、約3倍となる3683戸に、2010年代には、4439戸と大きく増加していることがわかります。本記事では、まず、シニア向け分譲マンションの特徴や入居条件などを紹介します。
しかしシニア向け分譲マンションは非常に高価で、費用面で入居が難しい部分がありますので、
※ほかの高齢者向けの住居についても併せて紹介します。
目次 [非表示]
1 シニア向けマンションとは
2 メリット・デメリット
3 入居条件
4 金銭的に難しい場合はサ高住や有料老人ホームを検討
5 身体状況・資産状況に合わせた生活の場を
シニア向けマンションとは
シニア向け分譲マンションとは、高齢者が生活しやすいように配慮されたバリアフリー設計のマンションのことです。
サービスが充実しており、温泉やフィットネススタジオ、レストランなどが併設されているものもあります。
メリット・デメリット
シニア向け分譲マンションのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
温泉やフィットネススタジオがあり、楽しくアクティブに生活できることはメリットとして大きいでしょう。
所有権があり、住まなくなったら売却でき、賃貸物件として貸し出すこともできます。家族に相続させることも可能です。
※コンシェルジュがおり、タクシーの手配や生活相談などのサービスがあります。
デメリット
購入費用が高く、数1000万円から、中には数億円かかるマンションもあります。
月額費用も、1ヶ月あたり10〜30万円です。ここが入居に向けて一番高いハードルになります。
介護サービスがなく、要介護状態になると住み続けるのが難しくなってしまうこともデメリットです。
入居条件
自立した生活が送れることが入居条件です。
マンションごとに異なりますが、要支援や要介護の認定を受けた方も入居することはできます。
しかしデメリットでも挙げたように、介護サービスが必要であれば、外部に委託する必要があります。
金銭的に難しい場合はサ高住や有料老人ホームを検討
シニア向け分譲マンションは、非常に魅力的な住まいですが、健康で資産に余裕がなければ入居のハードルは高いといえるでしょう。
※ここからは、身体・金銭的な要素で入居が難しい人向けの選択肢も紹介します。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は、賃貸契約で住宅を借ります。
初期費用は0〜数10万円、月額費用は10〜30万円で、金銭的ハードルが低いだけでなく、住宅内はバリアフリーで安否確認や生活相談のサービスがあります。
有料老人ホーム
有料老人ホームは、利用権で契約します。居室や介護などのサービスが充実しており、
介護度が上がっても対応可能です。利用料金を払うことで、生涯サービスを受けられます。
入居先によりますが、入居一時金は0円で月額費用も比較的安価です。
身体状況・資産状況に合わせた生活の場
高齢社会に伴い、高齢者が生活する住まいは多岐にわたっています。
高齢になればなるほど、健康状態や経済状況は人により大きく異なります。
近い将来、生活の場を移すことをお考えであれば、身体的な要素や金銭的要素などを
総合的に考慮し、入居先を検討するとよいでしょう。
出典
株式会社東京カンテイ シニア向け分譲マンションの供給動向
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
https://financial-field.com/oldage/entry-170353#i-4